膝シリーズ:膝変形関節症(Knee OsteoArthritis)の対処法 Part 2

Part 1をまだみてない人は先にそちらを読んでからこの記事を読むのをお勧めします。

 

Part 2では実際にOAに対するエクササイズや予防策について説明していきます。

 

目次

エクササイズ

②予防策

 

 

 

エクササイズ

 

膝のOAに最も有効なのは身体活動とお伝えしたように、ここではどのようなエクササイズが効果的かをエビデンスと照らし合わせて紹介していきます。

 

Exercise①:荷重エクササイズ(Weight-Bearing Exercise)

例:スクワット、デッドリフト、ランジ

専門用語でClosed Kinetic Chain Exercise(CKC)とも呼びますが、体の末端(手足)が固定された様式のエクササイズをこれに当てはまります。

 

代表的なエクササイズとしては、スクワット・デッドリフト・ランジなどのエクササイズで、特別なマシンなどを使わなくてもできる+よりファンクショナルであるという点からもこのCKCエクササイズはリハビリテーション〜パフォーマンストレーニングのどの段階においても推奨されています。

 

この理由としては2点あります。

 

まず1点目は、CKCエクササイズでは多くの関節を従事させることで効率よく多くの筋群を鍛えることができるという点です。

 

また2点目は荷重がかかることで関節がその刺激に適応(ホメオスタシス)しようとします。これにより関節環境が改善したり、神経系機能が促進されるなどの恩恵を受けることが期待できます。

 

ただ、気をつけてほしい点としては、負荷の大きさ・トレーニング量をしっかりと管理する必要があります

 

もしOAで痛みが出ている場合、『トレーニング中痛みが出ないと』いうことはほぼ考えられないので痛みの程度をしっかりと把握してあげる必要があります。

 

Exercise②:非荷重エクササイズ

例:ロングアーククアッド、ヒップアダクション/ヒップアブダクション

今度は逆に体の末端(手足)がフリーな状態のOpen Kinetic Chain(OKC)というエクササイズ方式で、OKCではターゲットとした筋肉を効果的にトレーニングすることができます。

 

膝変形関節症で特に重要となる筋肉は大腿四頭筋という太ももの前側の筋肉です。

 

この筋肉は膝の安定させる重要な筋肉ですが、OAによって筋力低下・筋萎縮(筋量が低下)が頻繁におこります。これによって膝の安定性が低下し、最終的に痛みへと繋がることが考えられます。

 

確かにCKCエクササイズのスクワットでも大腿四頭筋を鍛えることが可能ですが、OKCは補助としてターゲットとした筋肉を効果的に鍛えたい時に非常に役にたちます。

 

ただ、あくまで補助として活用することが目的ですので、長期的にこのような様式のトレーニングだけを行うのはお勧めしません。

 

Exercise③:アクアセラピー

いわゆるプールを活用したトレーニング方法です。プールを使うことによって膝にかかる負担を大幅に下げることが可能になります。

 

研究でもアクアセラピーの有効性は実証されています。

 

Exercise④:有酸素運動

有酸素運動を取り入れて体重を減らすことは今日においてもダイエットの中核となる原則です。

 

ただし、ランニングなどに耐えられる膝であるのか、またランニングがある一定の時間継続できるフィットネスレベルであるのかしっかりと判断する必要があります。

 

運動様式の変更を推奨したように、ランニングがおこなえる状態でなければウォーキングでも十分に効果を得ることができます

 

また先ほどのアクアセラピーなどを用いてなるべく膝に負担がかからない運動様式を選択することも必要となるでしょう。

 

予防策

『これをやったから予防できる』というような魔法は存在しません(あったらノーベル賞です)

 

しかし、対処法でもお話ししたように、

 

①健康的なライフスタイルを心がける:定期的なエクササイズ、栄養、睡眠、ストレスマネージメントを軸に生活を送ること

②体重マネジメント:肥満のカテゴリーに入るようならば、減量して体重を落とすこと

③Activity Modification(身体活動補正):膝の痛みに繋がるような活動・運動を見直し、膝にかかる負担をなるべく減らすこと

 

などをまずは試して見ることが大切です。

 

膝のOAの場合、長年症状が続くようであれば最終的には人工関節を入れる手術となりますが、長期的な目で見ると理学療法と手術療法では満足度(痛み、機能、QOL)で評価した場合それほど大差はありません。

 

OAと言っても症状は個人間で大きく異なり、実に多くのOAと診断される人が無症状の場合も多いのです。

 

この点から、OAの正しい知識を持ち、どのように向き合うかが症状の改善にとても大切となります。

 

みなさん、

『モーション・イズ・ローション』

ですよ。

 

『生涯現役』を目指して今日もアクティブライフを送っていきましょう!

 

今回の投稿で質問などあればお気軽にコメントください。

 

今回も最後までありがとうございました。

アオキリョーキ

 

参考にした文献

  • Osteoarthritis: National Clinical Guideline for Care and Management in Adults: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21290638/

  • Hip and Knee Osteoarthritis Affects Younger People, Too: https://www.jospt.org/doi/pdf/10.2519/jospt.2017.7286

  • High Rates of Osteoarthritis Develop After Anterior Cruciate Ligament Surgery: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28982255/
  • EULAR recommendations for the non-pharmacological core management of hip and knee osteoarthritis: https://ard.bmj.com/content/72/7/1125
  • Aquatic Exercise for the Treatment of Hip and Knee Osteoarthritis: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28444338/
  • Osteoarthritis year in review 2019: epidemiology and therapy: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31945457/
  • Epidemiology of knee osteoarthritis using Kellgren and Lawrence scale in Indian population
  • Epidemiology of knee osteoarthritis in general practice: a registry-based study: https://bmjopen.bmj.com/content/10/1/e031734
  • Identifying and Prioritizing Clinical Guideline Recommendations Most Relevant to Physical Therapy Practice for Hip and/or Knee Osteoarthritis: https://www.jospt.org/doi/full/10.2519/jospt.2019.8676
  • The Association of Recreational and Competitive Running With Hip and Knee Osteoarthritis: A Systematic Review and Meta-analysis
  • Effect of Therapeutic Aquatic Exercise on Symptoms and Function Associated With Lower Limb Osteoarthritis: Systematic Review With Meta-Analysis: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24903110/

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